現代のビジネスシーンにおいて、独自の視点と革命的なアイデアで注目を浴びている企業、「ツクルバ」。
特に建築、不動産、IT、デザインとさまざまな領域をまたぐこのスピード感あふれる企業は、現代のコワーキングスペース、リノベーション住宅マーケットなどで新たな地平を切り開いています。
その起業の背後にはどのような考え方やストーリーがあるのか、そしてどのようにして「場の発明」を仕事にし続けるのか、その魅力的な世界を探ってみましょう。
建築設計から枠組みのデザインへ
革新的な企業として知られるツクルバの礎には、建築設計という強固な土台があります。
その土台をどのように拡張し、「場のデザイン」へと進化させていったのか、まずはその背景を中村真広氏の起業までのプロセスを通して見ていきます。
中村氏は、建築そのもののデザインだけに留まらず、建築を通じて人々がどのように集まり、交流し、新たなビジネスやコミュニティが生まれるのかを考え始めました。
これを具現化するために、彼は建築の枠を超え、デザインやITの領域にまで手を伸ばしました。
単なる建築物ではなく、そこで生まれる「場」にフォーカスすることで、新たな価値を創出してきたのです。
プレイヤーからオーガナイザーへ
続いて、もう一人の起業家、村上浩輝氏の視点を追います。
村上氏もまた、プレイヤーとして現場で培った経験がベースとなり、自己の役割を「オーガナイザー」へとシフトさせていきます。
彼のキャリアには、建築プロジェクトごとの細やかなニーズを見抜く洞察力と、そこで感じた多様な可能性をつなぎ合わせる能力が光ります。
村上氏は単なるビジネスの参加者ではなく、コミュニティを束ね、人々をつなげる存在としての役割を持ち、新しい形の組織づくりを見据えました。
この視座から見ると、彼は単に建築や不動産の領域にとどまらず、より広範囲のビジネス領域で組織を仕掛けていったのです。
「場をつくる」会社をつくる
ツクルバの創業との背景には、この二人の視点が深く絡み合っています。
「場を作る」という簡単な言葉に集約されるように、彼らは新しい時代のビジネスの中心に「場」を据え、その「場"の発明"」をもって新たな価値を提供しようとしました。
この起業によって、社会に何を求め、どのようにして変革を起こしていけるのかを具現化するための会社がツクルバです。
彼らの目標は、単に物を作り上げるだけでなく、人々がそこに集い、新しく何かが生まれる場を提供することでした。
このアプローチによって、ツクルバは他にはない独自の存在感を際立たせることに成功しています。
小さなストーリーと大きなストーリーをつないでいく
ツクルバの事業の作り方は、個々のストーリーを集約し、それを大きなストーリーにすることで特徴的です。
この方法は、多様な分野のビジネスとつながり、そこから新たな価値を生み出すプロセスを指します。
彼らの運営する「co-ba」や「hacocoro」「tsukuruba design」「cowcamo」など、各プロジェクトはそれぞれ特化しつつも相互にシナジーを持つよう、注意深く設計されています。
これにより、様々なチャレンジや試みが生まれ、それが企業全体として一つの大きな「場」を形成しています。
場の発明を通じて欲しい未来をつくる
ツクルバのビジョンは、ただ単に場を設計し提供することではありません。
さらに「欲しい未来」を形づくるための場を発明することにあります。
この考え方は、彼らの製品やサービスの背後に流れる持続可能な哲学でもあり、社会に対する彼らの大きな貢献を示しています。
彼らは組織を単なる利益追求型ではなく、常に新しい発明を追求する組織として位置づけ、そこで生まれる新しい価値がどのようにして社会に影響を与え、ポジティブな変革をもたらすかを考え続けています。
まとめ
ツクルバは、現代の複雑化するビジネス環境にあって、建築、不動産、IT、デザインなどの多岐にわたる分野の融合を通じて、「場の発明」というユニークな視点で多様な価値を提供し続ける企業です。
その物語は、起業家としての中村真広氏と村上浩輝氏が自らのキャリアをどのように築き、革新をもたらしたのかを示すものでもあります。
この企業のストーリーは、ただの商品やサービスに留まらず、未来を切り開くことを目指し、そのための場を提供し続けるツクルバ独自のビジネスモデルとして、多くのビジネスパーソンやクリエイターにとって大きなインスピレーションとなることでしょう。